1. 今日の問題
最近電磁気学の本を読んでいたときに、以下のような記述を見かけました。
「
が恒等的に成り立つので、で… 」
結構自明な気がしますが、一応示しておこうと思ったので記事を書いてみました。
問題 1
を自然数とする。 相異なる複素数と、複素数について、以下が成立することを示せ。
これが示すことができれば、がでないことからのうち少なくともつが等しいことが示せて、結局
みたいな問題に帰着できるので、あとは両辺を適当に割ればが示せます。
2. 解答
いくつか方針が思いつきますね。
解答 1
を示す。➁➀は明らかなので、以下➀➁を示す。 ➀のとき、➀の両辺をで回微分した
も成立し、これにを代入した
も、任意の非負整数について成立する。故に、
が成立する。ここで、以下が成立する。
( 左辺はVandermondeの行列式) が相異なることに注意すると、これはでないことがわかるので、行列
は正則であることがわかる。従って、
でなければならない。よって、が示された。
解答 2
同じく➁➀は明らかなので、逆をについての数学的帰納法によって示す。つまり、自然数についての命題:
「 相異なる複素数と、複素数について、
が成立する 」
がすべてので成立することを数学的帰納法によって示す。
(i) は常にでないので、明らかには成立する。
(ii) が成立すると仮定する()。ここで、相異なる複素数と、複素数について、
が成立しているとき、両辺をで割ると、
を得る。このとき、両辺をで微分して得られる
も成立する。ここで仮定したより、
が成立する。ここで、が相異なることに注意すれば、
が成り立つ。式(2.11) より、。よって、が成立することが示された。
(i)(ii)より、題意は示された。
3. 補足
解答1と同じ手法で、三角関数も独立なことが示せますね。